ConoHa VPSとConoHa for GAMEを比較!マルチサーバーを建てるならどっちがいい?

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清楚かわいい美雲このはちゃんでおなじみのConoHa。2023年3月1日からはConoHa for GAMEというサービスを新たに追加し、ますますマイクラのマルチサーバーが建てやすい環境がそろってきました。

しかし、選択肢が増えたことで、「どっちを選べばいいのか」問題に直面している方もいらっしゃると思います。

今回はぽっちーが実際にConoHa VPSとConoHa for GAMEを契約してみて、違いや制限事項を調べてみた結果をお伝えしようと思います。

これからConoHaでマイクラのマルチサーバーを建てようと考えている方や、すでにConoHaでマイクラのマルチサーバーを建てているけど乗り換えを検討している方の参考になれば幸いです。

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ConoHa VPSとConoHa for GAMEの概要

ConoHa VPSとConoHa for GAMEの概要について簡単にまとめます。

すでにConoHa VPSとConoHa for GAMEの概要についてご存じだったり、両者の違いのみを知りたい方は比較対象のプランまでお進みください。

ConoHa VPS

ConoHa VPSは2013年にGMOインターネット(現 GMOインターネットグループ)によりリリースされたVPSサービスです。

ConoHa VPS

他のVPSサービスと同様に専用の仮想サーバーを簡単に立ち上げることができますが、管理画面の分かりやすさに定評があります。

一般的なVPSサービスで利用できる機能はConoHa VPSでも一通り利用することができる上、他社VPSサービスでは利用することができないこともある「IPアドレスの追加」や「プライベートネットワーク」が利用できるなど、とても高機能なVPSサービスです。

イメージキャラクター「美雲このは」ちゃんを起用して機能の説明や管理画面の装飾を行うなど、親しみやすいVPSサービスとしても有名です。

高機能でかわいいだけでなく、料金に関しても他社と比較すると安価に抑えられています。

とくに料金の面で特徴的なのは、時間課金でサービスを利用できる点です。

1時間単位での料金支払いに対応しているため、ちょっとした検証や土日だけ稼働させる、なんて場合にはサーバー費用を低く抑えることができます。

マイクラのマルチサーバーにも特化しており、サーバーを新規に建てる際にマイクラサーバーのテンプレートイメージを利用することで、サーバーが立ちあがると同時にマイクラサーバーも起動します。

また、Minecraft managerという、ブラウザ上でマイクラサーバーの管理が簡単にできてしまう機能があるのも魅力的です。

まとめると、ConoHa VPSは「高機能で安価、それでいて使いやすく親しみやすい」VPSサービスと言えます。

ConoHa for GAME

ConoHa for GAMEは2023年3月1日にリリースされた、ConoHaの中では新しいVPSサービスです。

ConoHa for GAME

ゲーム専用のテンプレートの中から利用したいものを選ぶだけでカンタンにマルチサーバーを立ち上げることができます。

ConoHa VPSの機能を厳選し、ゲームのマルチサーバーに特化したテンプレートを追加したVPSサービスと言えます。

もちろん、Minecraft managerも利用可能です。

比較対象のプラン

マイクラのマルチサーバーを建てる場合、メモリ容量は最低でも2GB確保しておかないとまともに遊ぶことができません。

一応1GBでも遊ぶことはできますが、ラグに苦しむことになります。

ここでは、メモリ2GBの以下のプランの比較をおこなっていきます。

比較対象のプラン
  • ConoHa VPS 2GBプラン 【OS: Ubuntu 20.04 (64bit)】
  • ConoHa for GAME 2GBプラン【Minecraft Java版イメージ、OS: Ubuntu 20.04 (64bit)】
【エンジニア視点豆知識】
ところで、1GBのプランではマイクラのサーバーを建てられないの?

マイクラのマルチサーバーを建てる場合、メモリ容量は最低でも2GB確保しておかないとまともに遊ぶことができません。

正確には、「統合版では1GBでも遊ぶことはできますが、Java版だとかなりキビシイ」といった感じです。

というのも、VPSサーバーは普通のPCと同じようにマイクラのサーバーの他にもOSが起動しています。

OSにもメモリが必要となり、有名どころのOSを最小構成で起動したとしても100~200MB程度は持っていかれてしまいます。

Linuxの種類(ディストリビューションといいます)によっては、初期起動時で400MB程度メモリを使うものもあります。

そうすると、契約したVPSのメモリからOS利用分を差し引いて、その余りをマイクラサーバーに割り当てることになります。

ここで、マイクラ公式のサーバー起動オプションを見てみましょう。

Minecraft 公式の起動オプション

マイクラJava版のサーバーを起動するために、最低1024MB=1GBを必要としています。

つまり、1GBのVPSを契約してしまうと、OSのメモリ利用分を差し引いた場合、明らかにメモリが足りない状況になります。

メモリが足りない場合、VPSではデフォルトで無効になっている「スワップメモリ」という仕組みを利用することによりSSDやハードディスクなどのストレージをメモリの一部として利用することができますが、メモリに比べてアクセス速度が劣るために、ゲームプレイ中のラグに繋がってしまいます。

特別な理由がない限りVPSを契約する際は2GB以上のプランを契約しましょう。

ConoHa VPSとConoHa for GAMEの料金と性能を比較

料金の比較

まずは料金です。

契約月数ConoHa VPS
2GBプラン
ConoHa for GAME
2GBプラン
差額
1ケ月1,122円 / 月1,144円 / 月22円 / 月
3ケ月985円 / 月965円 / 月20円 / 月
6か月940円 / 月921円 / 月19円 / 月
12ケ月873円 / 月855円 / 月18円 / 月
24ケ月844円 / 月826円 / 月18円 / 月
36ケ月804円 / 月788円 / 月16円 / 月
ConoHa VPS 2GBプランとConoHa for GAME 2GBの料金比較

差額は月16円から22円と、対して差がないですね。料金に関しては2つのサービスで悩まなくて済みそうです。

ConoHa VPSとConoHa for GAMEの料金まとめ

ふたつのサービス間で料金の差はほとんどなく、互角!

勝者なし、引き分け!

速度の違い

続いては速度に関する比較です。

速度に関しては、マイクラのプレイに影響がある「ネットワーク速度」「CPU速度」「ストレージ速度」の3つを比較していきます。

ネットワーク速度

ネットワーク速度はマイクラサーバーを使ったマルチプレイにおいて特に重要なものになります。いくら他の項目が爆速でも、肝心のデータの送受信が遅ければゲームになりませんからね。

計測はSpeedtest.net公式のツール「Speedtest CLI」を利用し、接続するサーバーは東京のIPA CyberLab 400Gに固定しました。これで同一サーバーへの送受信が可能となり、公平な比較ができます。

計測結果は次の通りです。

Conoha VPS 2GBプラン

2023/05/11 20:04 計測

Conoha for GAME 2GBプラン

2023/05/11 20:30 計測

結果は以下の通りです。

項目ConoHa VPS
2GBプラン
ConoHa for GAME
2GBプラン
ダウンロード速度95.85 Mbps88.38 Mbps
ダウンロード時レイテンシ1.50 ms17.52 ms
アップロード速度100.01 Mbps100.85 Mbps
アップロード時レイテンシ1.66 ms16.27 ms

ダウンロード速度、アップロード速度共にConoHa公式の公称値どおり約100Mbpsであり、速度的には変わりがなさそうです。

差があるのはレイテンシの値です。

レイテンシとは通信の要求を出してから応答が返ってくるまでの遅延時間のことを言うのですが、ConoHa VPSに対しCohoHa for GAMEの方は高い値が出ています。サーバーインスタンスを削除して再度作り直してみてもだいたい同じような値なので、これが仕様なのかもしれません。

この結果から、ネットワーク速度は同等で、レイテンシーの差で「Conoha VPS」の方が速いことが分かりましたが、CohoHa for GAMEのレイテンシも10ms台であることを考えると十分高速です。ほぼ互角といっても良いでしょう。

ConoHa VPSとConoHa for GAMEのネットワーク速度まとめ

ほとんど互角だが、ConoHa VPSの方がレイテンシ(遅延時間)がちょっとだけ短い

勝者、ConoHa VPS!

CPU速度

続いてはCPU速度の比較です。

マイクラはCPUのコア数を効率よく使うことが苦手で、コア数増やすよりも単体のコアの性能が高いか低いかで快適度が変わってきます。

ここではLinux(Unix)界でおなじみの「UnixBench」を利用してパフォーマンスを計測してみました。

計測結果は以下の通りです。

項目①ConoHa VPS
2GBプラン
②ConoHa for GAME
2GBプラン
性能比
(② / ① * 100)
3 CPUs 1 parallel
(≒シングルコア性能)
675.9746.9110.5 %
3 CPUs 1 parallel
(≒マルチコア性能)
1642.91701.1103.5 %
UnixBenchによるサービス間のCPU性能比較

ConoHa for GAMEの方がCPU性能が良いようです。特にCohoHa for GAMEのシングルコア性能が性能比で約110.5%向上しているので、シングルコアを重視するマイクラサーバーの場合はConoHa for GAMEの方が若干ですがパフォーマンスが良いと言えそうです。

ただし、劇的に性能が向上しているわけではないので、そこまで重要視しなくてもよいのかな、とも思います。

CPU性能計測時のログは以下を参照してください。(長いので見なくても全然OKですよ☆)

Benchmark Run: Thu May 11 2023 22:19:02 - 22:47:09
3 CPUs in system; running 1 parallel copy of tests

Dhrystone 2 using register variables       29681912.0 lps   (10.0 s, 7 samples)
Double-Precision Whetstone                     4670.6 MWIPS (9.9 s, 7 samples)
Execl Throughput                               2485.8 lps   (30.0 s, 2 samples)
File Copy 1024 bufsize 2000 maxblocks        318245.5 KBps  (30.0 s, 2 samples)
File Copy 256 bufsize 500 maxblocks           87081.9 KBps  (30.0 s, 2 samples)
File Copy 4096 bufsize 8000 maxblocks        890316.2 KBps  (30.0 s, 2 samples)
Pipe Throughput                              443625.0 lps   (10.0 s, 7 samples)
Pipe-based Context Switching                  46717.7 lps   (10.0 s, 7 samples)
Process Creation                               5426.2 lps   (30.0 s, 2 samples)
Shell Scripts (1 concurrent)                   6274.4 lpm   (60.0 s, 2 samples)
Shell Scripts (8 concurrent)                   1651.9 lpm   (60.0 s, 2 samples)
System Call Overhead                         230246.9 lps   (10.0 s, 7 samples)

System Benchmarks Index Values               BASELINE       RESULT    INDEX
Dhrystone 2 using register variables         116700.0   29681912.0   2543.4
Double-Precision Whetstone                       55.0       4670.6    849.2
Execl Throughput                                 43.0       2485.8    578.1
File Copy 1024 bufsize 2000 maxblocks          3960.0     318245.5    803.7
File Copy 256 bufsize 500 maxblocks            1655.0      87081.9    526.2
File Copy 4096 bufsize 8000 maxblocks          5800.0     890316.2   1535.0
Pipe Throughput                               12440.0     443625.0    356.6
Pipe-based Context Switching                   4000.0      46717.7    116.8
Process Creation                                126.0       5426.2    430.6
Shell Scripts (1 concurrent)                     42.4       6274.4   1479.8
Shell Scripts (8 concurrent)                      6.0       1651.9   2753.2
System Call Overhead                          15000.0     230246.9    153.5
                                                                   ========
System Benchmarks Index Score                                         675.9

------------------------------------------------------------------------
Benchmark Run: Thu May 11 2023 22:47:09 - 23:15:20
3 CPUs in system; running 3 parallel copies of tests

Dhrystone 2 using register variables       81548893.2 lps   (10.0 s, 7 samples)
Double-Precision Whetstone                    13441.5 MWIPS (9.8 s, 7 samples)
Execl Throughput                               6022.3 lps   (29.7 s, 2 samples)
File Copy 1024 bufsize 2000 maxblocks        701260.9 KBps  (30.0 s, 2 samples)
File Copy 256 bufsize 500 maxblocks          193309.2 KBps  (30.0 s, 2 samples)
File Copy 4096 bufsize 8000 maxblocks       1929063.9 KBps  (30.0 s, 2 samples)
Pipe Throughput                             1204310.8 lps   (10.0 s, 7 samples)
Pipe-based Context Switching                 290786.6 lps   (10.0 s, 7 samples)
Process Creation                              11849.4 lps   (30.0 s, 2 samples)
Shell Scripts (1 concurrent)                  12398.0 lpm   (60.0 s, 2 samples)
Shell Scripts (8 concurrent)                   1775.7 lpm   (60.0 s, 2 samples)
System Call Overhead                         615334.9 lps   (10.0 s, 7 samples)

System Benchmarks Index Values               BASELINE       RESULT    INDEX
Dhrystone 2 using register variables         116700.0   81548893.2   6987.9
Double-Precision Whetstone                       55.0      13441.5   2443.9
Execl Throughput                                 43.0       6022.3   1400.5
File Copy 1024 bufsize 2000 maxblocks          3960.0     701260.9   1770.9
File Copy 256 bufsize 500 maxblocks            1655.0     193309.2   1168.0
File Copy 4096 bufsize 8000 maxblocks          5800.0    1929063.9   3326.0
Pipe Throughput                               12440.0    1204310.8    968.1
Pipe-based Context Switching                   4000.0     290786.6    727.0
Process Creation                                126.0      11849.4    940.4
Shell Scripts (1 concurrent)                     42.4      12398.0   2924.1
Shell Scripts (8 concurrent)                      6.0       1775.7   2959.5
System Call Overhead                          15000.0     615334.9    410.2
                                                                   ========
System Benchmarks Index Score                                        1642.9
Benchmark Run: Thu May 11 2023 22:23:14 - 22:51:30
3 CPUs in system; running 1 parallel copy of tests

Dhrystone 2 using register variables       17591168.8 lps   (10.0 s, 7 samples)
Double-Precision Whetstone                     3655.7 MWIPS (10.0 s, 7 samples)
Execl Throughput                               2490.5 lps   (30.0 s, 2 samples)
File Copy 1024 bufsize 2000 maxblocks        529081.0 KBps  (30.0 s, 2 samples)
File Copy 256 bufsize 500 maxblocks          144137.4 KBps  (30.0 s, 2 samples)
File Copy 4096 bufsize 8000 maxblocks       1213007.2 KBps  (30.0 s, 2 samples)
Pipe Throughput                             1095036.2 lps   (10.0 s, 7 samples)
Pipe-based Context Switching                  45684.5 lps   (10.0 s, 7 samples)
Process Creation                               2377.9 lps   (30.0 s, 2 samples)
Shell Scripts (1 concurrent)                   3457.8 lpm   (60.0 s, 2 samples)
Shell Scripts (8 concurrent)                    880.3 lpm   (60.1 s, 2 samples)
System Call Overhead                        1410973.6 lps   (10.0 s, 7 samples)

System Benchmarks Index Values               BASELINE       RESULT    INDEX
Dhrystone 2 using register variables         116700.0   17591168.8   1507.4
Double-Precision Whetstone                       55.0       3655.7    664.7
Execl Throughput                                 43.0       2490.5    579.2
File Copy 1024 bufsize 2000 maxblocks          3960.0     529081.0   1336.1
File Copy 256 bufsize 500 maxblocks            1655.0     144137.4    870.9
File Copy 4096 bufsize 8000 maxblocks          5800.0    1213007.2   2091.4
Pipe Throughput                               12440.0    1095036.2    880.3
Pipe-based Context Switching                   4000.0      45684.5    114.2
Process Creation                                126.0       2377.9    188.7
Shell Scripts (1 concurrent)                     42.4       3457.8    815.5
Shell Scripts (8 concurrent)                      6.0        880.3   1467.1
System Call Overhead                          15000.0    1410973.6    940.6
                                                                   ========
System Benchmarks Index Score                                         746.9

------------------------------------------------------------------------
Benchmark Run: Thu May 11 2023 22:51:30 - 23:19:48
3 CPUs in system; running 3 parallel copies of tests

Dhrystone 2 using register variables       53348110.7 lps   (10.0 s, 7 samples)
Double-Precision Whetstone                    10807.4 MWIPS (9.8 s, 7 samples)
Execl Throughput                               6858.9 lps   (29.9 s, 2 samples)
File Copy 1024 bufsize 2000 maxblocks        575025.1 KBps  (30.0 s, 2 samples)
File Copy 256 bufsize 500 maxblocks          155743.5 KBps  (30.0 s, 2 samples)
File Copy 4096 bufsize 8000 maxblocks       1582693.6 KBps  (30.0 s, 2 samples)
Pipe Throughput                             3242867.8 lps   (10.0 s, 7 samples)
Pipe-based Context Switching                 359637.7 lps   (10.0 s, 7 samples)
Process Creation                               7907.1 lps   (30.0 s, 2 samples)
Shell Scripts (1 concurrent)                   6096.0 lpm   (60.0 s, 2 samples)
Shell Scripts (8 concurrent)                   1374.4 lpm   (60.1 s, 2 samples)
System Call Overhead                        3402144.8 lps   (10.0 s, 7 samples)

System Benchmarks Index Values               BASELINE       RESULT    INDEX
Dhrystone 2 using register variables         116700.0   53348110.7   4571.4
Double-Precision Whetstone                       55.0      10807.4   1965.0
Execl Throughput                                 43.0       6858.9   1595.1
File Copy 1024 bufsize 2000 maxblocks          3960.0     575025.1   1452.1
File Copy 256 bufsize 500 maxblocks            1655.0     155743.5    941.0
File Copy 4096 bufsize 8000 maxblocks          5800.0    1582693.6   2728.8
Pipe Throughput                               12440.0    3242867.8   2606.8
Pipe-based Context Switching                   4000.0     359637.7    899.1
Process Creation                                126.0       7907.1    627.6
Shell Scripts (1 concurrent)                     42.4       6096.0   1437.7
Shell Scripts (8 concurrent)                      6.0       1374.4   2290.7
System Call Overhead                          15000.0    3402144.8   2268.1
                                                                   ========
System Benchmarks Index Score                                        1701.1

ConoHa VPSとConoHa for GAMEのCPU速度まとめ

シングルコア、マルチコア、共に「ConoHa for GAME」の方がほんの少しだけ速い!

勝者、ConoHa for GAME!

ストレージ速度

速度比較の最後はストレージ速度です。

先ほどのUnixBenchでもファイルコピーによってストレージパフォーマンスを計測しているのですが、キャッシュが使われてしまうことがあり、正しくストレージパフォーマンスを計測することができないようです。

なのでここでは、Linux界隈で有名な(?)ストレージパフォーマンス計測ソフトである「FIO」を利用してキャッシュを無効にして計測してみます。

ストレージ速度を計測する際の指標は「IOPS」、「スループット」、「平均レイテンシ」の3指標を採用します。

用語説明
  • IOPS
    1秒あたりの読み書き回数。大きいほど良い。
  • スループット
    1秒あたりの読み書きデータ量。大きいほど良い。
  • 平均レイテンシ
    読み書きコマンドを発行してから応答を受け取るまでにかかった時間。短いほど良い。

それではまず、ブロックサイズ=4KB、合計サイズ=2GBの結果です。

カテゴリー項目ConoHa VPS
2GBプラン
ConoHa for GAME
2GBプラン
シーケンシャルリードIOPS10,7003,803
スループット43.7 MB/s15.6 MB/s
平均レイテンシ278.05 us785.69 us
シーケンシャルライトIOPS4,256721
スループット17.4 MB/s2.886 MB/s
平均レイテンシ702.12 us4152.03 us
ランダムリードIOPS11,9003,554
スループット48.8 MB/s14.6 MB/s
平均レイテンシ248.94 us840.08 us
ランダムライトIOPS2,564712
スループット10.5 MB/s2.851 MB/s
平均レイテンシ1165.83 us4201.85 us
FIOによるサービス間のディスク性能比較(ブロックサイズ=4KB)

ブロックサイズが4KBと小さい状態での比較では「ConoHa VPS」の圧勝です。まさかここまで差が出るとは思ってもいませんでした。

すべての項目でConoHa for GAMEが負けているので、ひょっとするとゲームに特化するためにブロックサイズが小さい読み書き速度を犠牲にして、ブロックサイズが大きめの書き込みの速度を高めるチューニングをしているのかもしれません。

もしそうであれば、ブロックサイズ=32MBの結果がConoHa VPSよりも速くなっているはずです。

期待に胸を膨らませて、ブロックサイズ=32MB、合計サイズ=2GBの結果を見てみましょう。

カテゴリー項目ConoHa VPS
2GBプラン
ConoHa for GAME
2GBプラン
シーケンシャルリードIOPS11018
スループット3724 MB/s635 MB/s
平均レイテンシ26.70 ms157.73 ms
シーケンシャルライトIOPS7318
スループット2471 MB/s635 MB/s
平均レイテンシ37.78 ms155.31 ms
ランダムリードIOPS13218
スループット4449 MB/s634 MB/s
平均レイテンシ21.94 ms157.92 ms
ランダムライトIOPS4718
スループット1585 MB/s635 MB/s
平均レイテンシ60.68 ms154.02 ms
FIOによるサービス間のディスク性能比較(ブロックサイズ=32MB)

さきほどの予想は大きく裏切られ、ブロックサイズ=32MBの場合も圧倒的に「CohoHa VPS」の方がConoHa for GAMEよりディスク性能が良いという結果になりました。

ConoHa for GAMEのサービスが始まったばかりというのを差し置いても、この差はちょっと見過ごせません。

ConoHa VPSとConoHa for GAMEのストレージ速度まとめ

圧倒的に「ConoHa VPS」の方が速い!

勝者、ConoHa VPS!

ConoHa VPSとConoHa for GAMEの機能比較

次は機能の比較です。

項目ConoHa VPSConoHa for GAME
マインクラフト統合版サーバーイメージ利用可能可能
マインクラフトJava版サーバーイメージ利用可能可能
マインクラフトJava版Forgeサーバーイメージ利用不可可能
Minecraft managerの利用可能可能
Minecraft managerからMODの管理不可可能
イメージタイプ「OS」の利用可能不可
ConoHa VPSとConoHa for GAMEの機能比較

大きな違いは、Forgeサーバーイメージの利用可否と、イメージタイプ「OS」の利用可否の2点です。

ConoHa VPSの場合、マインクラフトJava版Forgeサーバーイメージの利用はできませんので、Forgeサーバーを建てたい場合はSSHなどでサーバーに乗り込んで手動でインストールする必要があります。

その代わり、ConoHa VPSではOSイメージを選んでサーバーを作成することができます。

つまり、ConoHa VPSの強みは、OSを自由に選択できることと言えます。

一方、ConoHa for GAMEはマインクラフトJava版Forgeサーバーイメージを利用することができますが、OSイメージを選んでサーバーを作成することはできません。ConoHa for GAMEの場合はゲームイメージを選択すると、そのイメージを動かせるOSが自動的に決定されます。

また、ConoHa for GAMEのマインクラフトJava版Forgeサーバーイメージを利用した場合、Minecraft manager上でMODの追加/削除が可能になります。

ConoHa VPSとConoHa for GAMEの機能比較まとめ

  • ConoHa VPSはOSを自由に選択してサーバーを建てられる
  • ConoHa VPSではマインクラフトJava版Forgeサーバーイメージを利用できないため、Forgeサーバーを建てたいときは手動で導入する必要がある
  • ConoHa for GAMEはマインクラフトJava版Forgeサーバーイメージを利用できる
  • ConoHa for GAMEでマインクラフトJava版Forgeサーバーイメージを利用する際はMinecraft managerでMODの管理もできる
  • ConoHa for GAMEではOSを選ぶことができない

比較から見るタイプ別オススメサービス

ここまで料金、性能、機能の比較をしてきましたが、この比較からタイプ別にオススメのサービスを考えてみました。

手軽にマイクラのマルチサーバーを建てたい方

手軽にマイクラのマルチサーバーを建てたい方には「ConoHa for GAME」がおすすめです。

ConoHa for GAMEであれば、バニラサーバーに加えてForgeサーバーもクリックだけで建てることができる上に、MODの管理もクリックだけでできてしまいます。

一般的にサーバーを建てる作業は時間がかかりますので、手っ取り早くForgeのMODサーバーを建てたい方には「ConoHa for GAME」がピッタリだと思います。

バニラやForge以外のサーバーを建てたい方

バニラやForge以外のサーバーを建てたい場合、サーバーに乗り込んで作業をしなければならないため、どちらのサービスを選んでも作業自体は変わりません。

ただし、「ConoHa for GAME」はOSイメージを選べない関係上、何かしらのゲームサーバーが標準で動くことになり、自分で好きなゲームサーバーを導入する場合には元から入っているゲームサーバーを無効化したり削除したりする手間が発生します。

したがって、「ConoHa VPS」と「ConoHa for GAME」のどちらを選んでも問題ないですが、「ConoHa for GAME」の場合は少しだけ手間が増えることを覚悟しないといけません。

OSにこだわりたい方

「ConoHa for GAME」ではOSを選択することができませんので、自分の好きなOSでマイクラのサーバーを建てたい方は「ConoHa VPS」の一択になります。

性能を重視する方

サーバーの性能を重視する方は、今回の性能比較の結果から「ConoHa VPS」を選んだ方が失敗が少ないと思います。

ネットワーク性能はほぼ互角で、CPU性能は若干「ConoHa for GAME」の方が上でしたが、ディスクに関しては「ConoHa VPS」の方が「ConoHa for GAME」よりも大幅に性能が上でした。

ConoHa for GAMEの性能に改善がみられるまではConoha VPSの方が無難だと思います。

ConoHa VPSとConoHa for GAMEの比較まとめ

ConoHa VPSとConoHa for GAMEの概要と性能についての説明と比較をまとめると、

  • 性能は「ConoHa VPS」の方が高い
  • バニラサーバーを手軽に建てるなら「ConoHa VPS」も「ConoHa for GAME」も変わらない
  • Forgeサーバーを手軽に建てるなら「ConoHa for GAME」の方が管理が簡単
  • 好きなOSを選んだり、マルチサーバーを本格的に建てるなら「ConoHa VPS」

といった感じです。

ConoHaは初心者でも扱いやすいように管理画面が工夫されていたり、積極的に新機能を搭載するなど、利用者にとって魅力的なサービスです。

ご自身のタイプに合わせてご利用いただく際の参考になれば幸いです。

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